2013年12月18日水曜日

成吉思汗の遺産とユ-ラシヤ学派

以下、上記表題の拙文を、Jpeg画像データにて公開する。
画像データの作成にあたっては、オリジナル原稿を縦置き横書きから横置き横書きに改めた。
本稿は、学習院大学言語共同研究所紀要21号(1997)に収録された拙文を、後に加筆刊行した自著に拠っている。
合掌。


英文要旨
Saburo Shimano(1893-1981)recognized that the social theory of the Eurasian school,one of the Russian refugee scholar groups,and that of Ikki Kita(1883-1937)are quite similar.He translated and published a large number of their articles as the works of the research department of the South Manchuria Railway Company. Among those who read the translations were young staff members of the Company and young officers.Though it is almost impossible to infer how the reading influenced them in planning the reconstruction of the Japanese nation,the author mentioned their rare encounter in order to lead the reader to this historically important moment which the historical views of the right-and-left-wingers cannot reveal.

亡命ロシヤ人学者グル-プの一つ、ユ-ラシヤ学派の社会理論に北一輝氏との類似性を見た嶋野三郎氏は、満鉄調査部の社務として、多数のユ-ラシヤ学派の論稿を翻訳、刊行した。その読者中には多数の若き満鉄社員、国軍の青年将校たちがいた。彼らが後に企図した国家改造運動に、この読書が如何程の影響力を持ち得たか、今は推し量る術もないが、この稀有な出会いについて、著者は記してみた。左右からの歴史観では明らかにすることの出来ないこの歴史的に重要な瞬間に、読者を導きたかったからである。


参考

日満共福主義 (ユーラシヤ主義宣言、若しくは、ユーラシア主義宣言)

エレンジン・ダヴァエヴィッチ・ハラ・ダワン著 成吉思汗傳


付記
本稿で引用した書冊は、講読が適わない稀覯本が殆どである。為に、本ブログに、自著ではあるが、取り上げてみた。
亦、こうした思想の流れを私自身がどう思っているかだが、私は、欠陥はあっても、現行の政治体制が続くのが良いと考えている。
安倍首相の再起を心からお喜びし、お支えして参りたいと思っている日本人の一人である。
合掌。