2014年4月12日土曜日

高橋輝正著「古事記とヘブライ神話」






嘗て、露西亜哲学を学んでいたことがあった。その折、エヌ・エヌ・フェオドロフという人と邂逅した。そして、彼の著作は、何と、戦前、既に訳されていた。「共同事業の哲学」、高橋輝正訳(白水社・昭和18年2月10日2000部発行)。
亦、別途、優れた露西亜研究者、嶋野三郎氏の事跡を調べていた。その折、嶋野氏が、上記、高橋輝正氏の訳書に序文を付していることを知った。
実は、二人とも、南満州鉄道株式会社調査部に努める優れた露西亜研究者だったのである。此処で、奇しくも、別々に係わってきた先学たちが、一同に会したのである。この後、私は、ご縁により、嶋野三郎氏の著作を多数刊行することとなる。
そして、高橋輝正氏であるが、彼は、戦後、大坂外大の露西亜語科教授を経て、教派神道の一つ、神道天行居の幹事長の役職に就かれたと聞き及んでいる。そして、其処の出版部から、「古事記とヘブライ神話」なる書冊を刊行した。講読に値する良書である。
合掌。

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