2016年11月9日水曜日

森在久著 生花葦芽(いけばなあしのめだち)

本書、生花葦芽は、讃州生駒家家臣、田口勝左衛門尉の末裔である森在久が記したものである。田口氏が、何故、森氏に改姓したかは定かでない。ただ、田口氏は、早い時期に生駒家を離れている。生駒家に関する文書中、田口氏の名が確認されるのは、文禄五年の生駒殿願文のみである。生駒家家臣分限ノ記を始めとする種々の侍帳、或いは、讃州御国中村切高惣帳を始めとする地方知行文書には、田口氏は登場しない。特に、讃州御国中村切高惣帳の明知行にも名が無い所から判断すると、生駒家を離れたのは、藩政中期以前のようである。亦、田口氏と縁戚関係にあった矢嶋氏も同様で、矢嶋善七の名が生駒殿願文で見出せるのみである。
本書の発行者は、澁川清右衛門、柳原喜兵衛、益田源兵衛。刊行年は、寛政七年(1795年)である。

テキストの法量は、全冊共に、縦22.5cm、横15.6cm。表紙には、薄青色の和紙が使用されている。
ここでは、全四巻の内、最終の第四巻全文を、jpg画像にて、ご紹介申し上げる。尚、本書は、過日、私の主宰する上坂氏顕彰会史料出版部より、写真版にて刊行を終えている。
合掌。